相続放棄するだけでは解決にならない。
ある県では「空き家を取得するきっかけの6割が相続」であるという統計があるようです。その場合、相続する選択と相続を放棄するという2つの選択肢があります。
相続放棄を選ぶ場合、法的な手続きを踏みながら進めていくのですが、相続放棄をするとその財産(特に家のこと)から全ての責任を逃れることができるという誤解があるようです。
そうじゃないの?誤解?と思われるかもしれませんが、実際に相続放棄をされると財産管理人という制度を用いない限り、簡単にいうと誰のものでもなくなるということになります。そうなると役場も所有者の家族も近所の人も、立ち入ることができなくなります。
そうなると想像通り、どんどん老朽化が進んでいき、いずれ近所の方の迷惑になるような状態に陥ります。そうなった場合、管理責任は誰にいくのかというお話になります。
それは、やはり家族にいくのです。
相続放棄したから私には関係ない、という主張が通用しないのが、この管理責任なのです。相続放棄しても管理義務はついて来ることはあまり知られてない事実です。後になって「そんなハズじゃなかった…」というケースもありますので、放棄して投げ出すのではなく、しっかりと話し合った上での早期決断が重要です。